硝子体手術学会2日目 | 柳津あおやま眼科クリニック

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硝子体手術学会2日目

更新日:2017年09月25日

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今日も朝から硝子体手術学会です。

集中できるように、カロリーオフのレッドブルとコーヒーでカフェイン摂取、軽食にチキンバー。

午前中は主に3D手術、顕微鏡を使用しないで、3Dモニターを使用した手術に関して。

写真にある黒い専用の眼鏡を使いながら、手術を行います。

良好な立体感を得るために1.5メートル先に設置したモニターを見ながら手術をするので、屈折異常があり、かつ、老眼がある術者にとっては調整が必要です。

画像をデジタル処理できるので、ある種の状況では顕微鏡よりも優位性がありますから、Z軸方向での操作が比較的少なく、より細かい認識と操作が必要な網膜硝子体手術領域で特に注目されています。

最終的にこの3D手術が目指すのはロボットアームを使用した遠隔での手術ですから、ロボットの方がさらに進歩するまでは眼科領域では普及はまだ、しかしながら、前立腺の手術などではすでにダ・ヴィンチが標準化しているように、遠く無い将来にはロボットが人間の手を上回る成績を出せるようになる時代が来てもおかしく無いので、20年後くらいには3Dモニターを見ながら、ロボットが手術をする、人間はその操作をする、というのが当たり前になる可能性も高そうですし、さらに先には人間の操作もなくとも、AIが自動的に行う時代が来るのかもしれません。

午後は特殊な網膜剥離などの講演。

なかなか治りにくい強度近視の黄斑円孔網膜剥離には耳側強膜を切除、短縮してバックリングのような感じになり、眼軸長も短縮して手術結果も良好。

pit macular syndromeは網膜内の浸出液は様子見、網膜下は手術。

手術の場合も、剥離したILMでpitをカバーする方法は良さそうでした。

抗VEGFやステロイドに抵抗性の黄斑浮腫の治療として、硝子体手術で ILMを剥離した後で網膜下に38G針でBSSを注入すると劇的に浮腫が改善するのは画期的でした。

この2日間はとても勉強になりました。

明日からの臨床、頑張ります。