クロスリンキング治療など | 柳津あおやま眼科クリニック

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クロスリンキング治療など

更新日:2017年10月30日

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本日の外来、手術も無事に全て終わりました。

今日は最近、米国でもFDAにより認可されて注目されている、角膜クロスリンキング治療を行いました。

原理は至ってシンプルなもので、角膜にビタミンB12製剤を浸透させて紫外線を照射すると、角膜の繊維構造間の結合が増えて、角膜剛性が向上するというものです。

円錐角膜等の角膜の強度に問題があり、近視や乱視が強く出てくるような疾患には必須の治療方法で、日本に導入された当初の10年くらい前から取り組んでいます。

以前の機械では30分間、紫外線を照射する必要があったので、受ける側も行う側も根気が必要な治療でしたが、機器の改良、進歩により、現在では治療時間は10分の1まで短縮されています。

一般的な方法では、角膜上皮を除去してビタミン製剤を滴下し、浸透を確認の上、紫外線照射をおこないます。

写真ではビタミン製剤が角膜実質層に浸透していることがわかります。

東海地方でクロスリンキング治療を受けることができるのは、当院と名古屋市内のクリニックのあわせて3〜4カ所のみで、値段も片眼15〜20万円くらいと、安くはない治療です(当院では片眼8万円です)。

ですが、有効な治療方法が角膜移植しかなかった円錐角膜等の疾患にとっては、画期的な治療方法です。

角膜の剛性向上なので、主な目的は進行停止なのですが、角膜形状の改善効果も多少あり、裸眼、矯正視力の改善も期待できます。

今日はそれ以外にも、レーザー白内障手術や眼瞼下垂手術などもおこないました。

レーザー白内障手術は白内障手術のコア(芯)となる、cccや水晶体分割、角膜切開などをパラメーターを決めるだけでできてしまうので、とても安心感があります。

最先端のレーザー白内障手術のみならず、涙目や乾き目、結膜炎、ものもらいなど、日々、来院される患者さんの治療に一生懸命、取り組んでいきますが、これからできるようにしたい治療はいくつかあり、その中でも角膜パーツ移植などは来年前半には対応できるようにしていきたいと思っています。