円錐角膜の白内障手術、など
本日の外来、手術ともすべて無事に終了しました。
白内障手術の他は硝子体注射2件、レーシック治療4件など。
レーシック治療は今週は約20件、年間1千件前後ペースですが、適応検査を受けられる方と施術枠が最近バランスしていないので、施術枠の調整中です。
白内障手術は今日はかなり進行した症例では、強膜内固定の可能性もあったので、硝子体カッターにトロカール、固定に使用する器具などを準備して望みました。
事前にフェムトセカンドレーザーで前嚢切開(ccc)、水晶体分割を行い、チン氏帯へのストレスを少なくできたので、水晶体嚢も充分な状態で温存でき、通常通り、嚢内に眼内レンズを挿入して終了。
今日は他に、円錐角膜(角膜が凸にゆがむ疾患)の方の白内障手術後1ヶ月検診がありました。
円錐角膜眼では角膜形状の特異さがゆえに挿入する眼内レンズの度数計算が難しいとされています。
左眼の角膜形状解析検査、黄色、オレンジ、赤色に従ってゆがみが強くなります。
治療前は-4ディオプターの乱視ですから、円錐角膜としては比較的少ないです。
乱視矯正用の眼内レンズを挿入、治療後1ヶ月の本日では裸眼1.0。
屈折度数も乱視は0.25でほぼゼロになりました。
これ以上強い乱視になると、眼内レンズをオーダーメイドで作成するか、既存の乱視用眼内レンズの2枚挿入、角膜内リングによる形状改善ののちに白内障などの選択になってきます。
最近では計算式がかなり精度が良くなっていますから、こうした円錐角膜の方でも1回の治療で良好な裸眼視力をえられることが増えてきましたが、場合によっては、残った近視や遠視、乱視を矯正するために眼内レンズの追加挿入が必要となることがあります。