角膜クロスリンキング治療 〜円錐角膜〜 | 柳津あおやま眼科クリニック

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角膜クロスリンキング治療 〜円錐角膜〜

更新日:2022年02月01日

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角膜の繊維構造の結合が弱いために徐々に角膜がゆがんで近視や乱視が強くなる、円錐角膜とうい病気があります。

軽度であれば、気づかずに過ごしてしまうことがありますが、重度の場合には乱視が強くなりすぎて、通常の眼鏡やコンタクトレンズでの矯正が困難になります。

35歳くらいまでは進行する可能性が高く、従来は有効な進行予防手段がありませんでしたが、クロスリンキング治療という角膜を固くする治療が登場してからは、円錐角膜と診断された時点で特に若年の方で進行する可能性が高い方には必須の治療と言われています。

具体的な手技は角膜にビタミン剤を浸透させ、紫外線を3分間照射することで、角膜の繊維構造の結合が増えて固くなるというものです。

1年前に来院された方、オレンジ色が角膜のゆがみです。

 

視力は右0.08、眼鏡で矯正しても0.4 がぎりぎり見えるくらい、さらに進行した左眼は0.01で矯正不能。

ご家族と相談のうえ、右眼が更に進行して左眼と同じような状態にならないように、まずは右眼のみにクロスリンキング治療を行うことになりました。

治療約1年後、進行していないだけでなく、角膜のゆがみが約2ディオプターぶん、改善しています。

さらに大きな変化は視力が裸眼で0.7まで回復しています。

治療前は裸眼0.08でしたから、大幅な向上です。

クロスリンキング治療の特徴として、全症例ではありませんが、角膜の形状が改善するとともに、形状の変化以上に視力が回復することがあります。

専用の機器を使用する必要があることと、対象となる方がローカルでは少ないがゆえに、治療できる施設は限られますが、円錐角膜の方には必須の治療です。