歯周病は緑内障のリスクを高める?
今月号の米国眼科学会の雑誌。
口腔衛生と緑内障のリスクの研究。
4万人以上を対象として、残っている自然の歯の数や歯の喪失、歯周病や根管治療などの口腔内の状態と緑内障の関係を調査したものです。
その結果、歯の残数と緑内障の関係は認められませんでしたが、過去2年以内に歯周病と診断されて歯を失っている場合には統計学上、緑内障のリスクが有意に高くなるという結果が出ました。
これは、歯周病を引き起こす口腔内の細菌叢による感染によって免疫反応として視神経を攻撃するとういうメカニズムや、歯周病によって身体の炎症反応が起き、それが眼内の水の循環に関係する細胞に悪影響を及ぼして眼圧に影響するのではないかといったことなどが考察されています。
はっきりとしたことは分かっていないことは多いものの、歯は万病の元、といったこともあながち間違いではないのかもしれません。