ラタチモ 〜緑内障治療〜
緑内障は目の神経が徐々に減ってしまい、それに対応した場所が見えなくなる、最終的には失明につながりうる病気なのですが、最も効果的な治療手段が、目の中の水の圧力である眼圧を下げることで、まずは眼圧下降効果がある点眼薬が治療の主流となります。
緑内障治療に使用する点眼薬には様々な種類があり、その代表的なものが、房水(目の中の水)の流出促進をするプロスタグランジン製剤のラタノプロスト、それから、房水産生抑制効果があるβ遮断薬であるチモロールになります。
そのいずれか、もしくは両方を使用することが多く、最近では点眼の手間を減らすために、合剤といって両方を一緒にした目薬もいろいろと販売されています。
難点としては、緑内障治療薬はその多くが高額なことで、ラタノプロストとチモロールの合剤ですと、1本3千円弱、保険の3割負担で千円くらいなのですが、緑内障が進行している方だと、さらに2、3種類組み合わせることになり、費用負担も大きくなります。
点眼はずっと続くことが多いので、長い目で見たら、継続的な治療のためにも、費用負担も考えて治療していく必要があります。
当院では、できるだけ費用負担が少なくなるように、後発医薬品(ジェネリック)も積極的に導入しています。
後発医薬品のメリットは、先発医薬品と比較して、3〜4割くらい安くなるのと、メーカーによっても違いが有るのですが、容器の形が工夫されていて、使用しやすかったりします。
今回、合剤の後発医薬品(ジェネリック)が6月から発売されるので、そちらも導入して、少しでも費用負担が減らせていけたらと思います。
ラタノプロストとチモロールの合剤なので、ラタチモ、なんて、小林製薬ではないのですが、とてもわかり易いネーミングです。
今日は午前中の外来が終わってから、10キロほど走りました。
天気も良く、田んぼのあぜ道のタンポポも早いものは種に変わっていました。
今週から、新しい治療も2つ、開始して(おそらく岐阜県内の眼科では初めて)、様々な困りごとに対応できるようになりました。
もうすぐ、開院して1年になります。
かねてから予定していたことなどを実現するために、全力で頑張ります。