膨化白内障のレーザー白内障手術
今日は白内障手術のうち、2件をレーザーでおこないました。
1件目は膨化白内障。
白内障が進行しすぎて水晶体が溶けはじめ、水晶体を包むふくろが盛り上がり、今にも弾けそうになっていました。
先月の受診時にはそこまで進行していなかったのですが、お仕事の都合がようやくついて、手術となった、この1ヶ月間でもさらに急激に進行してしまっていました。
もともとは通常の白内障手術の予定でしたが、安全性を考えて、レーザーを使っての手術に変更。
水晶体を包む嚢(ふくろ)の切開もレーザーならではの正確さ、綺麗さでできました。
人間の手では、得に今回のように膨化した水晶体ではとても困難です。
水晶体自体もかなり溶けてたことと、ある程度は事前にレーザーで水晶体をさらに細かくしたので、超音波は全く使わずに手術ができました。
今回のような膨化、過熟白内障や、水晶体の核が硬い症例にはレーザー白内障手術はとても有効です。
2件目は円錐角膜でかなり強い近視、乱視の症例。
Piggyback法といって、眼内レンズを2枚、重ねる方法で手術を行いました。
先週の手術の目もPiggybackで行いましたが、術前−16ディオプターの等価球面値が術後、+0.5でまずまずの結果でした。
乱視も−7ディオプターくらいあったので、トーリック眼内レンズを使用するか迷ったのですが、波面収差で球面収差が少なかったので、トーリックではないタイプで手術は行いました。
もしもこれで乱視などが残って裸眼視力が出にくい場合には、さらに後房型もしくは前房型の眼内レンズを追加挿入することも検討していたのですが、その必要はなさそうです。
今回は果たしてどうでしょう。