白内障手術後のレーシック(タッチアップ)治療
白内障手術後に残った近視や遠視、乱視を主にレーシックで治療することをタッチアップと呼びます。
単焦点眼内レンズを使用した白内障手術の場合には、もともと眼鏡を使用する前提で手術をすることが多いので、タッチアップをすることはあまりありませんが、眼鏡の使用をできるだけ少なくしたい多焦点眼内レンズを使った白内障手術では、もし、手術後に近視や遠視、乱視などが残ると、裸眼での見え方に影響するので、残った近視、遠視、乱視をレーシックで治療して、できるだけ裸眼での見え方を良くすることがあります。
本日は1件、先々月に多焦点眼内レンズを使用した白内障手術を受けられた方のレーシック治療を行いました。
レーシック治療前の屈折は右が等価球面値が+0.62ディオプター、左はゼロ。
視力は等価球面がゼロの左が遠近ともに1.0以上の裸眼視力が出ているのに対して、右眼は遠くは1.0ぎりぎり、近くは0.4でした。
自覚的にも右目の見えづらさを感じていらっしゃったので、より完璧な見え方を目指して、レーシック治療を行うことに。
治療直後ですが、等価球面値は+0.12ディオプターとほぼゼロになりました。
また直後ですが、裸眼でもしっかり1.0が見えています。
これで、遠くも近くもよりすっきり見えるようになります。
レーシック治療が必要ないに越したことはないのですが、白内障手術では眼球のデータから眼内レンズ度数を計算する関係で、結果のばらつきが少ないながら出ることがあったり、また、手術後の傷の治り方、眼内レンズの位置変動(これらはレーザー白内障手術では少なくなりますが)などによって、近視や遠視、乱視が残ることが少ないながらあります。
度数調整をするために眼内レンズ交換となると、やや大掛かりになりますし、傷の治りの影響は避けられませんし、1000分の1ミリ単位で角膜の形状を変化できるレーシックほどの細かい度数調整はできません。
柳津あおやま眼科クリニックでは、多焦点眼内レンズを使用したレーザー白内障手術を受けられた方に関しては、手術後のレーシック治療は無料で行っています。
必要ないに越したことはありませんが、もしも近視や遠視、乱視が残って見え方に影響が残った場合でも、それらが治療できる手段があると、安心かと思います。