レンティスコンフォートセミナー@名古屋 | 柳津あおやま眼科クリニック

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レンティスコンフォートセミナー@名古屋

更新日:2019年05月26日

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昨日は往診、学校検診のあと、夕方からは名古屋に行き、はじめての保険適応となった多焦点眼内レンズ、レンティスコンフォートのセミナーに参加してきました。

要点をかいつまんで、備忘録。

・術後の視力はEDOFタイプの多焦点眼内レンズとほぼ同等。

・術後1週間で-0.5D、3ヶ月で-0.2Dの近視化。そのメカニズムですが、親水性でレンズのボリューム大きいため、眼内に挿入した直後はレンズの形状が凸で前房側シフトしてしまうため、一時的に近視化がおこり、その後、徐々に嚢を押して後極側にレンズ本体がシフトして行くので近視化が軽減される、ということでした。屈折度数は術後3ヶ月くらいで安定。

・近方ねらいにすると近くは視力より出るがグレアは強くなる。

・両眼とも挿入した方が近くの視力より出る(両眼加算)。

・術後、近くで眼鏡常時必要は28%、時々20%くらい、全く必要なしが50%。トータルでは7割くらいの方が眼鏡をあまり使う必要がなくなります。

・単焦点と比較すると70センチよりも近い場所が明らかに差がでる。

・回折構造が多い方がモワッとしたハロが出る。

・shadow separaetion、少ないながら出る、しかし薄い。

・thermal shock、冷所から挿入すると一時的に白濁、親水性レンズの特徴。30から60分後にさらに強くなり、その後、改善。

・親水性なので、硝子体手術でガス置換するとレンズから水が出てくる、ワイパリングする頻度高い。

・内皮移植や網膜剥離などガスと接触する可能性が高い眼には使用は控えたほうが良いかも。

・硝子体手術時、近用部分は遠くに、遠用部分が近くに見える(黄斑に段差が出来る感じ)。

・取り出す際、MSTのレンズカッターが便利、半分虹彩上に出して、足の部分を残して半分カット、柔らかいので2ミリの小切開からでも取り出し可能。

・CCCは出来るだけ大きい方が癒着少なく、取り出しやすい(足の空間部分が癒着しやすい)。

・トータルでの満足度はテクニスが圧倒。