本日の外来、手術共に無事に終了しました。

外来はほぼ定時に終わりましたが、雑用などいろいろとしているうちに、今日は0時を回ってしまいそうです。

緑内障治療のひとつに、眼球内の排水溝あたる線維柱帯とうい場所にに排水管を挿入するistent（アイステント）治療という方法があります。

眼圧下降効果は本格的な緑内障手術である線維柱帯切除術ほど強力ではないものの、合併症が少ない治療です。

難点はistentのデバイスそのものが十数万円するため、保険を使用してもやや高額となることと、施術時に線維柱帯にistentを挿入するために、従来は顕微鏡をある程度傾けて、さらに患者さんの頭を同時に傾けないといけないことでした（その操作に時間と患者さんに負担を要する治療でした）。

istentそのものの費用面はなかなか解決しにくい部分ですが、後者の施術時間と患者さんの負担を改善できる、新しいレンズを先日から使用しています。

特殊な構造をしているレンズで、これを使用すれば、顕微鏡を傾けることなく、また、患者さんの頭の位置を変えることなく、白内障手術のときのままの状態でistentの施術が可能です。

レンズ価格が以前使用していたistent用のレンズの約10倍、軽自動車一台分くらいでしたが、思い切って導入しました。

使ってみての感触ですが、以前より時間も短縮でき、患者さんの負担も減らすことができるので、今のところは良かったと思っています。