レーシック治療後の長期経過
今月号の日本眼科学会雑誌の論文、レーシックとPRK(ピーアールケー)の術後7年間の経過比較、です。
レーシックで視力を回復した後にまた(視力が)悪くなることはありますか?というのはよく聞かれる質問です。
7年間の視力の経過表ですが、レーシック、PRK治療ともに良好な視力を維持できています。
もちろん、平均的に良好な視力は維持できているといっても、また近視にならないわけではありませんから、視力回復後も、目の使い方を含めて日常生活の注意は必要です。
なお、この論文ではPRKのほうが有意差はないもののレーシックと比較して近視化していました。
多くの文献では、PRKは近視化が少ない術式との結果が出ているのですが、この文献の考察で、PRKでもレーザーで角膜上皮を除去する方法で行っていたために、周辺部分の上皮細胞が残ってしまったことがレーシックよりも近視化の傾向が出た原因ではないかとされていました。
角膜上皮を除去する方法は現在ではほとんどが機械的にブラシを使ったり、アルコールで除去するなどの方法に変わっていますので、PRKとレーシックの差はさほど無いと思われます。