コンタクトレンズとレーシックの疫学的比較検討
今月号のアメリカ眼科学会雑誌、”Ophthalmology”に、レーシックとコンタクトレンズ装用者での満足度の比較研究の論文が掲載されています。
対象は1800人、コンタクトレンズをずっと使い続けた人たち、コンタクトレンズからレーシックに変えた人たち、眼鏡からレーシックに変えた人たちで3年間に渡って追っています。
レーシック治療後は夜間の運転もしやすくなる、という結果が出ており、これは、レーシックではコンタクトレンズよりもスターバーストやハロといった光のにじみ、ぎらつきが減るからだと考察されています。
ドライアイもコンタクトレンズ装用郡と比較すると少なくなります。
感染症や角膜潰瘍などの目のトラブルもコンタクトレンズと比較すると明らかに減ります。
総じて、レーシックはコンタクトレンズよりも満足度が高い矯正手段だと言うことができます。
もちろん、”総じて”ということはしっかりと念頭におく必要があります。
その方の眼の状態、目の使い方、ライフスタイルなどによって、ベストな矯正手段は異なります。
眼の状態、ライフスタイルによっては眼鏡がベストの方もいらっしゃれば、コンタクトのほうが良い場合や、コンタクトレンズをしたくてもドライアイが強くてできず、かつ、近視が強すぎるためや視力の左右差が大きくて眼鏡が装用できず、相対的にレーシックしか選べない場合など、いろいろなケースがあります。
それぞれの矯正手段には特徴があるので、眼の状態やライフスタイル、その方が求めるものを見極めながら、最適な矯正手段を提供していきたいと思います。